三枝和子さんの、『淳和院正子』

三枝和子さんの、『淳和院正子』


桓武平城帝の御代のお話。

正子自身も桓武天皇の子で内親王であるけれど、
この頃は本当に血の濃い結婚が多い。
この頃から自分が政治の実権を握りたいとの思いから
娘を入内させて、子を東宮にするという陰謀がまかりはじめ、
それに巻き込まれていく内親王という生まれであるためのやりきれなさも多かったみたい。

正子は出家して仏の道を歩むことでそういう世界とは一線をひいたけど、
当時の出家して世を捨てるという観念は興味深いなあ・・・。
空海最澄という名前も出てきて、こんな時代に
人の手で漕ぐ船でよく海を渡って中国に行ってたなあ、と関心!